痛風は食事に厳しい制約を設けなければならないのか?

痛風というと、ダイエット並みに厳しく、また、ダイエット以上に厳密を要する食餌制限・食事療法が必要になるというイメージがあるかもしれませんし、確かにそのような考え方を重んじたがために、病的な痩せ方をしなければならなかった痛風患者を目にするような時代も確かにありましたが、痛風と食事の関係は、もちろん「非常に密接である」という前提で言えば、以前ほど厳しい制約を設ける必要はないと考えられるようになった部分もある気がします

痛風というと、「プリン体」が大敵であることは周知の通りですが、しかし痛風の場合、多くは高尿酸血症が原因となって、体内で異常な量のプリン体を合成してしまうところに問題の本質が存在し、その合成量に比べれば食物に含まれるプリン体の量など微々たるものであるという考え方も取り入れられるようになってきつつあるのです。

確かに、発作時に敢えてプリン体を含有する食材を取り入れる必要もないわけですが、ただ、発作が出ていないときであれば、「それほど厳密に考えることもないかもしれない」という、いささか微妙な言い方をしなければならないものの、これもあながち間違いであるとは限りません。

また、人間の生命維持活動の中でも最重要項目である食事を、痛風という病気のために制限するのではなく、もっと全体的な生活習慣を見直すことのほうがより重要であるという考え方が主流になりつつあります。なぜなら、痛風は「関節痛」ということばで表現できるほど簡単な病気ではなく、「全身疾患」という非常に深刻な病気であると考えるべきだからです。

痛風になったら魚料理は食べられない?

まずは、みなさんに問題です。肉と魚では、どちらがプリン体を多く含むでしょうか?特にすでに痛風を発症している方や、あるいは家族に痛風患者さんがいらっしゃるという方であれば、迷わず「魚!」とお答えになることと思います。もちろん、すべての魚がすべての肉よりもプリン体が多いというわけではありませんが、しかし、魚は内臓や卵などに非常に多量のプリン体を含むことから、一般的には肉に比べて魚のほうがプリン体は多く含まれていると考えられるのです。



では、痛風患者の方は、魚料理よりも肉料理のほうを食べるべきなのかという疑問にぶつかります。一般的に、ある程度年齢を重ねてからは肉料理よりも魚料理のほうが身体のことを考えたら望ましいという見解に落ち着くことが多いですが、痛風患者の場合、完全な例外となってしまうのでしょうか?

結論から言いますと、痛風患者の方であっても、やはり肉料理よりは魚料理のほうをおすすめします。もちろん、肉料理を食べていけないというわけではありません。適量を食べる分にはまったく問題ありません。それに、魚料理のほうがよいからと言って、プリン体を多く含む魚を大量に摂取するのは、適量の肉を摂取する以上にはるかに身体によくありません

いずれにしても、なぜプリン体を多く含む魚のほうが痛風患者にとってメリットが大きい(というか、デメリットが少ない)ことになるのか、これは正直不思議に感じる方も多いと思います。しかし、「痛風」という病気の本質を考えると、それもある意味当然であると結論づけられるはずです。

痛風という病気は、プリン体の過剰分泌が原因となって尿酸値が急上昇し、それが結晶化して神経を刺し貫くような症状が起こるために、激しい痛みに襲われる病気です。ただ、これはあくまでも「痛風の痛みが発せられるメカニズム」を説明しただけのことであり、なぜプリン体が過剰に分泌されるのかといった根本的な部分の説明になってはいないのです。

一般論を借りれば、痛風という病気は「全身疾患」であり、何かひとつだけ改善したから痛風が改善されるというものではないのです。その意味では、全身のいろいろな器官にとってプラスが大きい「魚料理」のほうをより多く摂取することが望まれるのです。ですからこれは、痛風だからという先入観ではなく、ある程度年齢が行ったら、肉料理よりも魚料理をチョイスするほうが健康面ではプラスが大きいという認識にしたがった見解であると考えてください。

痛風患者のためのレシピの参考に

日本では毎年「生活習慣病」を発症する人がいますし、中には命を落としてしまうということもよく知られるところです。そして、生活習慣病の患者さんにとって、「野菜食」がその改善を促すと言われることもよくご存知でしょう。しかし、こと「痛風」に関しては一概に言えない部分もあります。

痛風を生活習慣病とするかどうかは賛否あるところですが、もし痛風を生活習慣病の中に含めて考えるとすると、痛風罹患者がただ野菜をメインに食事をすれば症状を緩和できるというものではありません。だからこそ、痛風患者のためのレシピには神経を使わなければなりません。

痛風の多くは、食材に含まれる「プリン体」に大きく影響されると考えられています。プリン体の摂取をできるだけ控えるべきとの意見もかなり古くから言われてきました。野菜にプリン体が含まれていないのであれば、他の生活習慣病と同じく「野菜食」を推進することで痛風の改善が模索できるはずですが、しかし残念ながら、野菜も種類によってプリン体を大量に含むものが少なくないのです。

有名なところではパセリ、これはプリン体をグラム当たりで多量に含んでいる野菜です。ただ、私たちは草食動物ではないですから、パセリをバリバリかじる人はあまりいないと思います。ですからパセリに関しては、確かにプリン体が多く含まれてはいるものの、痛風患者だからと言ってレシピにそれほど気にする必要はありません。

パセリほど多量に含んでいるわけではありませんが、ブロッコリーもプリン体をグラム当たりで多く含んでいる野菜として知られています。ブロッコリーの場合、レシピによるとは言え、パセリよりも量を摂る可能性が高い野菜ですから、痛風患者からしてみると、むしろブロッコリーの摂取のほうに気をつけたいところです。

他にもホウレンソウや、野菜以外でも納豆、そば、干ししいたけなど、「健康食」ととらえられることさえある食材が、プリン体をグラム当たりで多く含む食材だったりもします。逆に、プリン体が少ない野菜もあります。たとえばアスパラガス、小松菜、ゴーヤ、ズッキーニ、たけのこなどは、グラム当たりのプリン体が非常に少ない食材です。

野菜以外でも、卵や白米、大豆製品などをはじめとして、プリン体を含まない、あるいは少ない食材はたくさんあります。ただ、問題は、痛風患者のために逐一プリン体値を調べるとすると、レシピを考える際に膨大な時間がかかってしまうということです。確かに重度の痛風患者の場合、そうした手間も必要になるかもしれませんが、多くの場合、「バランス良い食事」を心がけてさえいれば、それほど大きな問題にはならないと考えられます。

痛風関連の食べ物のリストについて

痛風と食べ物というのは非常に密接なつながりがあるため、あれは食べてはいけない、これは食べてはいけないといった具合に神経をすり減らす人も少なくありません。もちろん、痛風の痛みを知っている患者さんからすれば、どんなことがあってもあの痛みが再発することだけは回避しなければならないという気持ちが強いはずですから、食べることができる、あるいは絶対に食べてはいけない食べ物のリストを作成するというようなことがあっても、こと痛風という病気に関しては不思議ではないかもしれません。

もちろん、発作が起こっている状態で、食べ物は何を食べても免疫力を低下させることはないなどと悠長なことを言っていられないのはよくわかります。痛風の強烈な痛みを一度でも経験すれば、食べ物のリストをつくってでも高プリン体食材をオミットしたくなる気持ちはよくわかります。ですから、このケースに関していえば、食事を制限するという考え方には大賛成です。

とはいえ、発作が起こっていない状態で、あまりにも食事のことを気にかけてしまうと、おいしいものを食べることもできず、好きなものも食べることができずで、結果的にむしろストレスをためてしまうことにもなりかねません。ストレスというのは、免疫とのかかわりを考えればできるだけためないに越したことはありません。ですから、もちろん暴飲暴食には賛同できませんが、しかしある程度食事に関しては自分に猶予を与えてあげるということも必要です。

ただし、発作が起こっている状況では、徹底的にプリン体を排除することが望まれます。食べ物を事細かくリストアップする割に、アルコールを加えない人もいますが、むしろアルコールに規制をかける必要があります。ビール以外のアルコールの摂取も注意が必要です。


痛風の食事療法


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